この年、年末に向けていろいろな事が有って、記憶が前後してしまっている。
どれが何処の記憶なのかよく分からない。
美しい夕暮れを覚えている。
午後も遅くなって、妹とドンと平磯の公園に出かけた。
途中で日が暮れて来たので引き返した。
丁度夕日に向かって歩く事になった。
日が沈んでゆく様子をずっと見ながら歩いた。
どんな時でも、太陽が最後に金色の粉をまき散らすようにして沈んでいく、この時間がわたしは好きだ。
この日も、粉が薄れてだんだんと周りが見え難くなって、そばを歩く犬も妹も、雰囲気になっていった。
なぜだかとても落ち着いて、いい気分だった。
すっかりと日がくれてから家に帰った。
家では母が待っていた。
そして、これがドンと出かけた長い散歩の最後になる。
だが、それがいつだったのか覚えていないのだ。
秋に母がベッドから立ち上がった途端に転倒して、足を骨折した。
そして、12月にドンの病気も再発した。
2007年05月10日
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバック